J.M. WESTON ソール交換

J.M. WESTON ソール交換

Mar 02, 2022

本日水曜日

ユニオンワークス全店 定休日となっております。

ご来店予定だった方々お気をつけくださいませ。

 

物価の高騰が続いております昨今、靴に関しましても値上がりするメーカーが後を絶ちません。

これは原材料の価格高騰、人件費の確保、輸送コスト上昇などの理由を考えると仕方ない事です。

靴修理屋にも同じことが言えます。

※今の所値上げの予定はございません

 

弊社は技術的な部分は勿論、修理で使用する材料にもこだわりを持っています。

しっかりと自分たちで試して納得したものしか使用致しませんし、

外見では分からない所などにもしっかりとした材料を使用します。

伝わり難いところですが、長く履いていくと違いが出てきます。

 

弊社は比較的値段が高い修理屋と思われている方が多いと思います。

しかし上記を踏まえると、決して高く無いと個人的には考えております。

※あくまで1スタッフの意見です

特にレザーソールでのソール交換はその最たるものだと思います。

 

ですが、なるべく費用を抑えたいお客様の気持ちもものすごく分かります。

 

そこで今回はこんなお修理をご提案させていただきます。

 

J.M. WESTON 180 SIGNATURE LOAFER

もはや説明不要の名作

こちらも3月1日に値上がりをしましたね。

ここ数日、新品ウェストンのお持ち込みがとても多く、ウェストンの人気を再確認致しました。

 

ソールを見ると穴が空いています。

この状態からハーフラバーで覆い隠す事も出来ますが、ソール交換をお勧め致します。

爪先やヒールもちょうど良い削れ具合

まるっと交換していきます。

 

まずウェストンのレザーソールの仕様をご説明致します。

こちらのレザーソールはヒドゥンチャネルと呼ばれる仕様を採用しております。

Leather All Soles Plan C

赤いラインに沿って斜めに切り込みを入れ、薄革を捲ります。

その後薄革をめくった箇所とウェルトを縫い留めていきます。

最後に縫い留めた糸を隠すように、薄革を元の位置に接着していく手法をとっています。

ヒドゥンチャネルはソールのエッジから切り込みを入れ薄革を捲ることが多いですが、ウェストンはソール際から4ミリくらい内側に切り込みを入れ薄革を捲っています。

その為、ソールを見るとエッジの少し内側に切り込みがぐるっと見えるのが特徴的です。

 

もう一つウェスト部に配置されたサイズの刻印も特徴的ですね。

左の丸がサイズ表記。

右がワイズとなっています。

こちらは6- Dと刻印されています。

ウェストンのハーフサイズはHでは無く-と表記されます。

 

コバは平コバが採用されています。

以上のオリジナルの仕様を再現して仕上げる事も出来ますが、

今回はなるべくオリジナルを再現して、尚且つ費用を抑えた方法で仕上げました。

パッと見ウェストン式のヒドゥンチャネルのように見えますが、

こちらは薄革を捲ってはいません。

簡単に言うとオープンチャネルという仕様の派生です。

Leather All Soles Plan B

オープンチャネルはソールに溝を掘り、その溝の中にステッチをかけていきます。

今回の仕様はメスステッチと呼ばれるもので、名前の通りソールにメスで切り込みを入れたような見た目になります。クロケットジョーンズのウェルトなどに見られる仕様です。

 

前者が溝の内部にステッチが見えるのに対して、後者は切り込みに埋まってステッチが見え難いのが特徴です。

これによりオーブンチャネルに比べてドレッシーに見えます。

 

正直ヒドゥンチャネルと比べると仕上がりの美しさは劣ります。

しかし格段に作業効率が良いので原価は抑えられますし、

パッと見はオリジナルに近いので元の仕様にそこまで拘らない方はこちらでも十分だと思います。

ウェスト部の刻印も入れ直したので、

ライニングのサイズ表記が薄くなって読めなくなってもこちらで確認出来ますね。

 

側面もしっかり平コバで仕上げ直して 

ヒールの高さ、仕上げも元通り。

爪先にはスチールを着けたので安心してお履きいただけます。

磨きをかけて完成です。  

 

正直、安い材料を使って価格を抑える事は出来ます。

しかしそれは弊社のプライドに反する事。

 

[最高の材料と最高の技術で]をモットーに、

これからもずっとお客様に寄り添ったご提案をしていきたいと思います。

 

皆様のご利用お待ちしております。

 

最後までお付き合い頂き有り難うございました。

 

青山店 横浜店 山田