【 RED WING 】レッドウィング スーパーソール “8133” カスタム オールソール

【 RED WING 】レッドウィング スーパーソール “8133” カスタム オールソール

Oct 12, 2023

本日は10月12日。

何の日かお分かりでしょうか…

 

正解は…

 

 

『レッドウィングの日』!

 

 

昨年に引き続きレッドウィングの日を祝して

レッドウィングの記事を書かせて頂いております!

昨年の記事は

 

【 RED WING 】レッドウィング ベックマン “9014” カスタム Vibram #100

こちらからご覧頂けますので是非ご覧下さい!

 

本日10月12日はレッドウィングシューカンパニーの創業者

『チャールズ・ベックマン』氏の命日。

とされていますが正確には10月21日だとか…

それがなぜ10月12日と広まったのかはわかりません笑

 

『レッドウィングの日』は特に公式に

定められているわけではなく

当日は敬意を表しレッドウィングを履いたり

メンテナンスしようとファン達の間で広まったのが始まり。

 

レッドウィングを履いて出かけたり出勤するのも良し

メンテナンスをしたりSNSに投稿するのも良し

家にある自分のレッドウィングをただただ眺めるのも良し

 

本日は様々な方法でレッドウィングの日を

楽しんで頂ければと思います!

 

もちろん私も様々な方法で全力で楽しませて頂きます☆

 

今回はレッドウィングの日にちなんで

レッドウィングのカスタムの紹介です。

 

モデルはスーパーソール”8133″。

 

どんな作りかイマイチわからない方も多いかと思うので

折角なのでその辺りも少し紹介できたらと思います。

 

タグの写真を撮り忘れてしまいましたが

刺繍羽タグのヴィンテージ。

革の断面を見て頂ければお分かりになる通り

人気の茶芯です。

 

ヴィンテージの茶芯は9874や9268などの

復刻された茶芯とはまた違うエイジングを楽しめます。

 

ソールにはモデル名にもなっている『Super Sole』の文字。

 

1970年代、アメリカのワークブーツ業界の中で

低コスト化が進みセメンテッド製法が流行していました。

そんな中レッドウィング社が低コストでかつ

従来の製法に劣らない耐久性を持つ製法を開発。

それがスーパーソール製法です。

 

どんな作りになっているのかよくわからないこのソール。

一見するとただのセメンテッド製法のように見えますが…

 

実は途中まではグッドイヤー製法と同じ作りです。

ストームウェルトのようなパーツがウェルトになります。

このウェルトはマッケイ製法などでよく見かける

飾りのウェルトではなくアッパーに縫い付けられています。

 

本来グッドイヤーウェルテッド製法であれば

ウェルトをアッパーに縫い付けた後、コルクを詰め

ソールを取り付けウェルトにアウトステッチをかける

という流れですがスーパーソール製法では

ウェルトをアッパーに縫い付けた後

靴を鋳型にセットし発泡ウレタンを流し込み

その流し込まれた発泡ウレタンが化学反応を起こし

アッパーやウェルトに固着され成形される

という製法になります。

 

発泡ウレタンで成形されたスーパーソールは非常に軽量で

グリップ力や耐久性、クッション性

コストパフォーマンスに優れたソールとして

70年代から現在まで多くのファンに愛され続けています。

 

ですがどんなにすごいソールでも消耗してしまうもの。

 

元々のソールのパターンは擦り減って消えており

 

つま先部分や

 

ヒール部分にも擦り減りが見受けられます。

 

Sneakers Heel Pieces

ヒール部分だけのお修理でしたら上記のように

ラバー素材で補強を行い厚みを戻すことでお履き頂けます。

 

しかし今回お預かりしたスーパーソールの場合

ソール全体的に擦り減りが見受けられ

オーナー様もオールソール希望でした。

 

ここで

 

スーパーソールはオールソールできるのか

 

という疑問が浮かび上がるのですが…

レッドウィング公式ホームページでは

 

『スーパーソールのソール交換は基本的にお受けしておりません。』

 

の記載がありました…

というのも現に生産はできているので

技術的には修理は可能なですが特殊な製法の為

本来の機能を損なわずに修理する為には

アメリカにある自社工場で修理を行う必要があり

靴が日本とアメリカを往復する輸送コストや

関税、紛失の恐れなどが現実的な問題として挙げられ

受付を行なっていないとの状況でした。

 

スーパーソールのオールソールは諦めるしかないのか

結論から言うとオールソールは可能です。

 

確かに同じ材料、製法でのオールソールは難しいので

スーパーソール本来の機能を損なわずに

オールソールすることはできないかもしれませんが

別のソールにでしたらオールソールすることができます。

 

今回は予めオーナー様の中でこんなソールにしたい

というイメージが決まっていたので

ご要望に沿うようにオールソールさせて頂きました。

 

仕上がりがこちら。

 

Vibram #100

今回使用したソールはVibram#100。

ワークブーツ定番のソールですね。

 

なんといっても特徴はこのゴツゴツしたパターン。

高いグリップ力と耐久性を誇りとにかくタフ。

どんな場所でも気にせずガシガシお履き頂けます。

 

トップピースも同じくVibram#100。

こちらにもゴツゴツとしたパターンが入ります。

 

ではスーパーソール製法を一体どのようにして

オールソールしたのか…気になりますよね。

 

スーパーソール製法はウェルトをアッパーに

縫い付けるところまではグッドイヤー製法と同じ工程。

 

なのでウェルトと一体になっている発泡ウレタンソールを

ウェルトごと全部剥がし

 

アウトステッチをかけられるウェルトを

新たにアッパーに縫い付け

グッドイヤーウェルテッド製法に変えてしまうことで

オールソールすることができます。

 

今回はレザーのストームウェルトを取り付けています。

 

サイドの雰囲気も大きく変わり

オリジナルよりも無骨な印象になりました。

 

今日はレッドウィングの日ということで

スーパーソールのカスタムを紹介させて頂きました。

 

スーパーソールの場合は一度

グッドイヤーウェルテッド製法にしてしまえば

ウェルトを交換せずにオールソールすることができます。

 

今回はVibram#100でオールソールしましたが

 

他にも様々なソールへカスタムすることが可能です。

是非ご検討下さい。

 

また弊社では様々なレッドウィングの

カスタムやお修理をお受けしております。

こちらからこの他の事例をご確認頂けますので

合わせてご覧下さい。

 

ご不明点ございましたら

どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

 

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

 

レッドウィングの日、一緒に楽しみましょう☆

 

ありがとうございました。

 

青山店 中田