
今回お持込みいただいたのはこちらのブーツ。


長年の使用により、右足のプルループがステッチ目から裂けてしまっていました。

新しく作成することも可能ですが、革の質感や色味が多少変わってしまう可能性があります。
そこで今回は、オリジナルのパーツを活かしながら補強を加えて再取り付けすることに。

まずは作業のため、ステッチを一度解き、プルループを取り外します。

ライニングの間に差し込まれたもう片方も取り出したら

裏から補強材と革をあて

裂けに沿ってジグザグ状のステッチをかけて強度を確保します。

その後、元の位置にプルループを戻し

縫い目を丁寧に縫い直して完成です☆



補強のために施したジグザグステッチは、大部分がライニング内に隠れますので
見た目の違和感はほとんどありません。

補強の革を当てた分、プルループがやや厚みを増していますが、
そのぶんオリジナルよりも高い強度をもちます☆

急いでいるときなど、つい力任せに引っ張ってしまいがちなプルループ。
指をしっかり通してループ全体に力が均等にかかるよう、垂直に引っ張ると裂けにくいです。
長持ちさせたい方は意識してみてください。
ありがとうございました。
シン





