少しのこだわりが違いを生みます

少しのこだわりが違いを生みます

Feb 24, 2022

本日はジョージブーツのお修理紹介です。

ジョージブーツとは?

その名の通り、1950年代当時の国王ジョージ6世(ウィンザー公の弟君)が将校用に発案したブーツです。

チャッカブーツがベースとなっていますが、チャッカブーツが2アイレットなのに対し、ジョージブーツは3アイレットになっています。

また、ジョージ6世がパンツの裾から靴紐が見えることを好まなかったことから、高い位置に靴紐がくるように配したと言われています。結果として、ジョージブーツの方がチャッカブーツよりも丈が長い傾向にあります。

※上記はあくまで一般的な定義です。当てはまらないケースもございますので悪しからず

チャッカブーツはもともとポロ競技というスポーツに由来する靴ですが、ジョージブーツは軍用ブーツが由来となっております。

こちらのよく履き込まれたジョージブーツ

中敷を見ると弊社別注のトリッカーズでした。

シワフェチには堪らない履き込み具合です。

新品と比べると革の艶も出ており、しっかりケアされているのが分かります。

弊社でご購入いただいた靴をこんなに大事に履いていただいて嬉しい限りです。

足首を見ると紐を締めた時のテンションに添ってシワが入っているのが分かります。

靴のデザイン、持ち主の足の形、使用の仕方、ケア方法によって全く別のシワ(表情)になるから靴は面白いですね。

ある程度の基本を守れば後は正解はないので、どんな靴でも自分だけの一足になるまで履いてあげれば良いと思います。

 

裏を見ると中央に穴があいてきています。

今回は同じレザーソールでソール交換をしていきます。

但しオリジナル通りでは無くスペードソール仕様での交換です。

元々はシングルソールでしたが、ソール交換のタイミングでウェストから爪先にかけてミドルソールを挟み前半分にボリュームをもたせます。

これによりウェスト部のにメリハリが出来るのと同時に、ヒールハイトを無理なく高く設定することができます。

少しの仕様変更ですが、結構違いが生まれる素敵なチョイスです。

この辺りオーナー様のこだわりを感じますね。

 

オリジナルがこちら↓(新品)

ソール交換後↓

裏は同じ仕様

安心のヴィンテージスチールに

Vintage Steels

弊社オリジナルヒール

Union Works Original (Made in England)

ヒールは高くなった分そのままだと重苦しくなってしますので、ややテーパードをかけました。

左が施工後

ヒールアップ テーパード

こんな仕様もできます↓

【ステファノベーメル】ピッチドヒールでよりクラシックに。

ウェスト部のメリハリが美しいですね。

  

これで暫くはガシガシ履けますね。

ちょっとした仕様変更ですが、差別化も図れて靴にさらに愛着が湧くと思います。

ソール交換の際の参考にして頂けたら幸いです。

今回のメニューはこちら↓

Leather All Soles Plan A

Half mid soles

Vintage Steels

皆様のご利用お待ちしております。

 

最後までお付き合い頂き有り難うございました。

 

青山店 横浜店 山田