
【PARABOOTS】MICHAEL ソール交換 MARCHE Ⅱ→リッジウェイ
【PARABOOTS】MICHAEL ソール交換 MARCHE Ⅱ→リッジウェイ
Aug 25, 2026
本日はパラブーツの修理をご紹介します。
お持ち込みいただいたのはこちらの「MICHAEL(ミカエル)」。

人気モデルの多いパラブーツですが、
「パラブーツといえばミカエル」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
チロリアンシューズ特有の、脱ぎ履きがしやすく、
締め付けすぎない楽な履き心地も人気の理由かと思います。
それでは、状態を確認していきます。
ソールには「MARCHE II(マルシェ2)」が使用されています。
柔らかく履きやすいうえ、体感では減りも遅い、非常に優秀なソールですよね。
見たところ、まだ十分に厚みは残っています。

ただ、サイドから見てみると、外側がかなり片減りしています。

さらによく確認すると、ミッドソールとアウトソールの間にも剥がれが生じていました。

このモデルに採用されている製法は、ノルウィージャン製法と呼ばれるもの。
グッドイヤー製法との違いは、簡単にいうとウェルトの縫い止め方にありますが、今回は割愛します。
ミカエルは、ウェルトとミッドソールまでを縫い止め、
その下にマルシェ2ソールを接着で固定している仕様です。
今回は、その縫われていない接着層に剥がれが生じている状態ですね。
ソールの再接着も可能ですが、片減りが目立つことに加え、ヒールも削れてきています。

今回はソール交換で対応することにしました。
アッパーには色抜けや乾燥も見受けられますので、こちらは磨きによる保革と補色を行います。

ソール交換にあたって、まずはどのソールに交換するかを決めていきます。
選択肢が多いので悩むところですが、今回おすすめさせていただいたのは2種類。
一つ目は「Vibram #2070 TRENTO(トレントソール)」です。
見た目やゴム質などを考えると、ミカエルにはトレントソールがおすすめです。
オリジナルより少し厚みが出ますが、ソールの取り付け方法やパターンもオリジナルに近いため、
違和感なく仕上げることができます。

二つ目は「リッジウェイソール」。
どちらかといえばミカエルよりシャンボードのソールに近い印象ですが、
ミカエルとの相性も良いソールです。
オリジナルよりもソールは薄くなりますが、縫い込みが可能な厚みのため、
今回のような接着部分の剥がれを起こすリスクを軽減できます。
また、中央に控えたパターンにはしっかりと厚みがあるため、
決して減りが早いソールというわけではありません。

この2種類からお選びいただいたのは、リッジウェイソール。
やはり、アウトソールまで縫い込みをかけられる為、接着だけに頼らず固定できることで、
剥がれのリスクを抑えられる点が決め手となりました。
それでは、仕上がりをご覧ください。

やはりミカエルとの相性は良さそうです。
パターンも綺麗に収まり、違和感のない仕上がりになりました。
今回はアウトソールまでしっかりと縫い込みをかけていますので、
ソール剥がれの心配もかなり少なくなります。
ミッドソールにはレザーを使用しました。

オリジナルはアウトソールとの接着相性を考慮してラバーのミッドソールが使用されていますが、
今回は全体の雰囲気やヒールの積み革とのバランスを考え、レザーミッドソールを選択しています。
さらに積み革でヒールのバランスを調整。
レザーが入ることで、足元にぐっと高級感が出ますね。

アッパーも補色と保革を行い、色が入りながらもしっとりとした質感に戻りました。

ミカエルらしい雰囲気を残しつつ、良い感じに仕上がったのではないでしょうか。

パラブーツのソール交換やメンテナンスも、ぜひご相談ください。
皆様のご来店をお待ちしております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
横浜店 山田






