オールデンの54321。

990などと並びこちらもブランドを代表するモデルの一つ。

今回はソールの擦り減りが気になるとのことでお持ち込み。

オーナー様が1番気にされていた箇所はトップピース。

特に左足は積み上げ付近まで擦り減っており交換のタイミング。

トップピースの交換だけでまたお履き頂けそうでしたが…

問題はレザーソール部分。

穴が空いている訳ではありませんが

アウトステッチが擦り切れている部分があったり

ソールの中央部分をよく見ると色が他の箇所と違っていて

指でその部分を押してみるとかなり薄くなっていて

簡単に凹んでしまいます。

ここまで擦り減っている状態でトップピースの交換をしても

新しいトップピースの厚みがまだまだある状態なのに

レザーソールの中央に穴が空いてしまい

オールソールをしなくてはなりません。

結果的にトップピースのコストが

余計にかかってしまったことになりますので

このような状態でしたらオールソールがお勧め。

オーナー様に上記の内容をお伝えして

今回はオールソールをすることに。

アッパーのメンテナンスもさせて頂きます。

Leather All Soles　Plan B

使用するソールには様々な選択肢がありますが

今回はオリジナルを再現するように

レザーソールでオールソール。

ソールの色味だけでなく

アウトステッチ付近とアゴ付近のウィールもオリジナルを再現。

このウィールはシューメイカー毎に異なりますので

お持ち込み頂いたお靴に合わせ

可能な範囲で再現するよう仕上げています。

Vintage Steels

つま先はヴィンテージスティールを取り付け補強。

このスティールがあるのと無いのとでは

つま先の擦り減りが大きく変わってきます。

新品時や数回程度着用された状態

オールソール時などソールの返りが無ければ無い程

取り付けておくと効果を発揮できる弊社の定番メニューです。

レザーソールとフラットになるように取り付け

コバにも馴染ませるように仕上げるので

違和感なくお履き頂けます。

トップピースはオールデンの純正ヒールをベースに作製した

ユニオンワークスオリジナルフットバランスヒールを使用。

見た目も厚みもバッチリです。

アッパーはメンテナンスを施し光沢が蘇りました。

カーフと違いコードバンのケアはコツが必要なので

もしご自身でのメンテナンスが難しい場合は

お修理のタイミングで一緒にご依頼するのがお勧めです。

今回はオールソールと

アッパーのメンテナンスをさせて頂きました。

オールソールの目安の一つとして

穴が空いた場合が挙げられますが

ソールの中央部分を指で押すと極端に凹んだりする場合も

穴が空く予兆なのでオールソールしてしまうのがお勧めです。

中々ご自身での判断が難しいところではありますので

擦り減り具合が気になればお気軽にお持ち込み下さい。

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

ありがとうございました。

青山店　中田