マッケー+セメント
マッケー+セメント
Nov 30, 2022
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サッカーW杯が開幕して早1週間が経ちました。
サッカー好きの人は興奮、そして寝不足の日々を過ごしているのではないでしょうか?
かく言う僕もその一人です。
ネット配信で全試合どこにいても観られるのはとても助かりますね。
まぁ、地上波での放映数が少ないのは少し寂しいですけど。
ネット配信の場合視聴者は能動的に観る人のみ。
偶発的なサッカーのファン獲得にはなり難いですし、
少しでも多くの人がサッカーに触れられる環境を作ることが
日本サッカー発展に繋がるのではないかなと思います。
冒頭からサッカー関係者?のようなで目線でW杯、日本サッカーについて語ってしまいましたね。
そしてコスタリカに負けて少しネガティブな思考になっているみたいです笑
ここからは気持ちを切り替えて靴のお話です。
靴修理屋目線で修理をご紹介していきます。
今回はコチラのチロリアンシューズを直していきます。
アッパー、ライニング共に問題無し。
ソールに関しても一見すると問題無さそうですが。。。
問題はこの箇所。
ソールとアッパーが左右共に剥がれてきています。
靴内部にステッチが入っていないので、どうやら接着のみで固定されている所謂セメント製法だったみたいです。
クレープソールは表面が劣化しやすいですし、レザーとの接着の相性はそこまで良くないので、
接着のみですと正直すぐに剥がれてくる可能性が高いです。
と言う事でソール交換をして剥がれにくい仕様に変えちゃいましょう。
仕上がりはこちら
仕様するクレープの色は汚れが目立ち難いように、オリジナルより濃いセピアを使用。
矢印の薄いクレープをまず一層貼り付けて、マッケーをかけています。
靴内部はこんな感じ。
これでアッパーとソールが剥がれてくる事はほぼ無くなりました。
その下の厚めのクレープは接着で貼り付けていますが、
クレープ同士は接着の相性がとても良いので剥がれ難いので安心です。
ソール交換にあたって、ヒールも作りました。
元々はフラットなタイプ。
ヒールを作る事によって削れ箇所を部分的に継ぎ足しもできますし、
ヒール丸ごと交換可能になりました。
元々履きやすい仕様の靴でしたが、これで更に安心して履けるようになりましたね。
皆様のご利用お待ちしております。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
青山店 横浜店 山田