Dead Stock Shoes / HARRY B. HART

Dead Stock Shoes / HARRY B. HART

Sep 03, 2026

本日の渋谷店デッドストックシューズはこちら。

 

Brand : HARRY B. HART

Model : Full Brogue

Size : 8

Width : F

Colour : Black

Material : Calf

Accessories : Shoe Trees

Price : ¥99,000 (¥90,000+tax)

 

今回はこちらのフルブローグを見ていこうと思います。

ちょっと旧めの1足。

 

まずはこれがどんな靴なのか見ていきますが、

掘りがいがある背景ですので、ちょっと長くなります・・・。

靴だけ見たい!という方はとばしてください。

 

それでは、まずソックシートから見ていきます。

HARRY B. HARTとあり、どうやらこれがブランド名なのかな?

ということで、それを調べてみますと、Thresher & Glennyというロンドンのテーラーの名前が出てきました。

HARRY B. HARTは、Thresher & Glennyのハウスブランドだということでした。

では、そのThresher & Glennyを調べてみようと検索すると、

かなり歴史のあるテーラーで、現在の住所も出てきました。

が、ソックシートの一番下、住所らしい記載がありますがこの住所ではありません???

で、次にこの住所を調べてみますと、現在はコーヒーショップがそこにはあるようですが、

引き続き調べていくと、Herbert Chappell Ltdという名前が出てきました。

新たな名前が出てきてしまったなー、と思いつつも次はHerbert Chappell Ltdを調べます。

そうすると、こちらもテーラーだということでした。

そこはアウトフィッターという肩書もあり、ミリタリーやサービスユニフォームなども請け負っていたようです。

R.A.Fに納品するものに付けられているタグに業者名が書いてあったりしますが、

このHerbert Chappell Ltdの名前が入ったそれの画像も見つけることができました。

で、このHerbert Chappell LtdとThresher & Glennyはどうつながるの?となるのですが、

どうやら、Thresher & Glennyのグループもしくは傘下という関係のようでした。

資料として、Thresher & Glennyのスーツプロモーションのインビテーションらしき印刷物の画像が残っており、

そこにはこの両名が記載されており、Herbert Chappell Ltdの住所はこの靴のソックシートの住所と同じでした。

ちなみに、その書類の発行日は1979年10月15日となっていました。

なんとなく背景がつかめました。

調べていく過程で、住所の違うソックシートの靴もあるということもわかりました。

いくつかのバリエーションがあるのかもしれませんね。

 

ということで、一旦靴のディテールに戻ります。

非常にきれいなフォルムで、トウもオーソドックスなラウンドトウだと思います。

 

ブローギングやしっかりと入れられたウエルトのファジング等、

迫力ある面構えだと思います。

フルブローグの靴として、「らしさ」を存分に楽しめる1足かと思います。

 

サイドから見ても、華奢というよりかはしっかり迫力のあるタイプ。

 

ヒールのコバの張り出しもあって、

どっしりした底周りの雰囲気出しに一役買っています。

 

ウエルトは一周ぐるりとついてはおらず、ヒールは別パーツですが、

ステッチは一周かかっているように見えます。

 

後方からのシルエットはこんな感じ。

 

ソールはレザーのシングルソールです。

 

底面はシミ等があります。

仕上げはクローズドチャネルで刻印などもなくシンプルな仕上げ。

ヒールもすべてレザーに釘打ちの仕様です。

 

サイズは8Fとなります。

どこ製の靴かなというのを探っていきたいと思いますが、

ちょっと旧めのクロケットかなと。

確証を持てるデータが見つかりませんでしたので、もう少し見ていきます。

 

ソックシートの境目の中底に縦書きで86と刻印がありますが、

これはクロケットの靴に入る刻印と同じです。

ただ、ソックシートのギザギザカットがクロケットでもこういうことをするのかな?

とも思ったので、少し調べましたが、

旧ロゴ時代のクロケットの靴で、同じようにギザギザカットされたソックシートがついたものを見つけられました。

なので、クロケット製と言えるかなと思います。

 

年代としてはアッパーの革の質感的に70、80年代頃かと。

表面の肌理感と甲やアイレット付近の皺感がこの年代の雰囲気に近い感じがします。

50,60年代頃だと、もう少しツルっとした感じが強く、張り感を感じる表面に見えます。

コバの仕上げ方も、50、60年代頃はもう少しコテがしっかり当てられているものが多いので、

早くても60年代後半、70年代から80年初期くらいが有力かと思います。

 

最後におまけでついてきた付属品の紹介をして終わりたいと思います。

 

BALLYのネームが入ったツリーが付きます。

 

物としては当店でもハーフラストツリーという名目で販売しているものと同じものです。

 

この商品のシールなのかもわからないシールがついていますが、

バリーもイギリスのツリーを採用していた時もあるんですね。

ということで、今回は調べることが多くて長くなりましたが、

個人的にはまた新たな発見があり興味深い時間でした。

最後まで目を通していただいた方、ありがとうございました。

そして、お疲れさまでした。

こちらの商品も渋谷店にてご用意いたしております。

 

渋谷店営業日

土曜、日曜

11:00~19:00

皆様のご来店お待ちいたしております。

 

花田