Part 9 , Dead Stock Shoes / Edward Green & Peal

Part 9 , Dead Stock Shoes / Edward Green & Peal

Oct 28, 2021

ご紹介ブログも佳境を迎えてきておりますので、スペシャルなアイテムが続きます。

今回もエドワードグリーンのご紹介。

しかも旧グリーンの中でも初期の物。

状態含めてかなり希少な1足かと思います。

 

 

 

 

こちらの茶のフルブローグです。

今でいうところのマルバーンです。

というか多分マルバーンなのですが、なんでこんなことを言うのかというのはまた後ほど。

 

 

 

 

MADE BYがつく初期のもの。

 

 

 

 

アッパーの革は言わずもがな、大変素晴らしく肌理細かく、ツヤツヤツルツルでしなやか。

よくぞこの状態で残っていてくれました。

メダリオンやステッチもとても綺麗です。

 

 

 

 

MADE BYが付くものの中でも初期の物であろうこの1足は、

どことなくまだ新体制に移行途中というような、

一世代前の面影が残る個体です。

 

 

 

 

ヒールの丸みも凄いですね。

 

 

 

スプリットヒールは勿論ですが、

ほぼアッパーと同じラインになるほどに余りがほとんどなく攻めた削りは旧い靴ならでは。

 

 

 

 

コバの仕上げは程よいツメがあり、一周平コバ仕上げ。

華美ではないこの仕上げがお好きな方も多いのでは。

 

 

 

ソールはシングルレザーのヒドゥンチャネル。

ヒールのトップピースはクォーターラバー。

ダヴに落ち着く前はこちらが使われていたのでしょうか。

グリーンに限らず、移行期前後というのは色んなパターンが存在するのは面白い点です。

 

 

 

ウエストの刻印は小さいブロック体です。

ここも年代がわかる点です。

 

 

 

 

サイズは7h、ラストは名ラスト202。

 

 

 

 

ボックスが付属します。

ここも細かく見ていくと面白さが詰まっています。

STYLE、SIZE/FITTING、COLOURの表記が手書きではなくスタンプなのは移行前の名残。

 

 

 

もう一つ、BROWNのスタンプの下、TELEXとあります。

現在ではFAXになっているところですが、TELEXとはなんぞや?ということで調べますと、

FAXが普及する以前の通信機器でした。

FAXも原型たどるとかなり以前(1800年代)から存在していたようでびっくりしましたが、

企業とか家庭に普及し始めたのが1984年ごろということで、

TELEXの表記のあるこちらはそのころの物で、

フルスティック氏の体制になった直後位の物と分かります。

こういった事からもいつ頃の物なのかなというのが推測できて面白いところです。

 

 

 

 

因みにこちらがFAX表記になっているボックスです。

よく見ると違いがあるものです。

 

 

 

 

 

冒頭で多分マルバーンという表現をした点ですが、

箱の表記が”WOODBRIDGE”となっているためです。

ただ、サイズが7で現物サイズが7hなので、箱がテレコになったのだろうと思います。

最初はこの名前だったのだろうか?などと妄想していましたが、

恐らく箱が入違ってしまったのだろうと思います。

ウッドブリッジがどんなものか調べられなかったので、

ご存じの方いらっしゃいましたら教えていただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

Edward Green Brown Full Brogue Early 80s

¥242,000(¥220,000)

 

ボックスとクロスが付属し、状態も良好で大変希少な1足です。

ここまでだと資料としての価値を感じます。

よっぽどではない限りこの状態の物は入手が難しいのではないでしょうか。

コレクション用でも良いくらいかもしれません。

大事にしていただける方にお譲りできればと思います。

 

 

 

 

 

今回はもう1足、希少な靴をご紹介いたします。

 

 

 

 

ピールがブルックスブラザーズに作っていた1足となりますが、

実際の製造元はエドワードグリーンという靴です。

ピールはビスポークブーツメーカーとして名をはせましたが、

既製品の靴づくりは行っていなかったため、エドワードグリーンなどのシューメーカーに依頼をしていたようです。

ピールに関して詳しく記載されている記事がありますので、

ご興味御座いましたらこちらもご覧になられてみてください。

直系子孫の方のインタビューやキツネマークについてなど大変興味深い内容です。

 

 

 

 

エドワードグリーンの他、チャーチやクロケットも生産を行っていましたが、

こちらの表記はエドワードグリーンの時の物。

サイズについては951という数字から読み取ります。

95がレングスサイズで9h、

1がウイズでA

という事になります。

 

 

 

 

パターンはフルブローグがベースになりますが、

レース横のパンチングが施されたスワンネックのデザインが特徴。

 

 

 

 

革はやはり素晴らしいです。

ウエルトの目付も迫力のある仕上がりです。

 

 

 

 

ヒール周りの攻め込んだ作りであったり、

 

 

ソールの内踏まず部分をグッと持ち上げられたところも雰囲気あります。

 

 

 

 

ソールがまた雰囲気があり、ビスポークのような手仕事感のある表情です。

 

 

 

ソールの刻印たち。

PEALの刻印なんかはジョンロブロンドンのビスポークの刻印みたいな雰囲気あります。

 

 

 

どうした?というくらい傾いて押されているヒールの刻印。

 

 

 

 

Aウイズということですごく細いです。

 

 

 

EのG&Gと比べてこの細さ。

履ける人いるんでしょうか。。。

 

 

 

 

という点と、履き口がクラックが多く履くにはちょっと、、、という状態ですので、

コレクション用にでもしていただければと思います。

プライスもその分加味したものにしてあります。

 

Peal &Co LTD for Brooks Brothers, Made by Edward Green

¥88,000(¥80,000)

 

今回は以上になります。

あと2回で終わりにします。

次もスペシャルな靴をご紹介しますのでお楽しみに。

パート10に続く。

Part 10 , Dead Stock Shoes / Country Shoes , TR & EG

 

 

ユニオンワークス新宿 花田