ヴィンテージウォッチトランクショーいよいよ今週末の開催です。

ヴィンテージウォッチトランクショーいよいよ今週末の開催です。

Sep 18, 2019

DSC08688 (2) 

いよいよ今週末9月21日(土)22日(日)23(月)の3日間の開催となります。

アドヴィンテージさんによるヴィンテージウォッチのトランクショー。

先日、今回仕入れた時計たちを色々と見せて頂いたのですが

上のシューツリーと共に移っているイベント告知のイメージカットにもあるスミスを筆頭に

目移りするものが多く、今回もぜひ多くの方にご覧いただければと思っています。

一部の商品をWEB SHOPPINGにも掲載しておりますので合わせて御覧ください

この度のブログでは幾つかの時計のイメージカットと共にそのモデルの背景、機能、裏話などを交えてご紹介します。

〈アドヴィンテージ〉は、今はなき純英国製腕時計メーカー〈スミス〉をはじめ、当時英国市場でのみ流通していた質実剛健かつユニークなヴィンテージウォッチを中心に取り扱っています。そしてブランドバリューよりも実用重視の視点でのセレクトをポリシーとして、海外に直接赴き買い付けを行っています。

もちろん時計にとってブランドバリューは欠かせない価値であることは言うまでもありません。ですが、無名だからといって看過されてよい存在ということは決してありません。それらには一般には知られていない秘められたストーリーが必ず存在します。同時に有名ブランドにも引けを取らない高いクオリティと個性を持ち、何より美しい腕時計です。

革靴の面白さは、腕時計のそれに非常に近く、その製造工程はもちろんのこと、ステッチやフォルムの細部にまで至るこだわりや、リペアしながら永く使うという独特の付き合い方まで、よく似ています。

巨大なホールディングカンパニーが無数の傘下ブランドを恣意的に操作して成り立つ現行品とは違い、各メーカーの良さが素直に表れているのもヴィンテージウォッチの魅力でもあります。アドヴィンテージが選ぶ、知られざる「本物」の味わいを是非お店で体験して下さい。

今回寄稿ブログでは、今回のトランクショーで並ぶ予定のアイテム群からピックアップした、オススメのジャンルをいくつかご紹介させていただきます。

DSC08663 (1) 

まずは今回のイベントのイメージカットにも使用したスミスの腕時計。すでに何度か足を運ばれているお客様にはお馴染みと言っても良いかもしれません。advintageはスミスの腕時計専門店ではありませんが、当店の世界観を端的に表すのがこのブランドだというのは確かです。

DSC08583_20190919050223aec.jpg 

昨今急激に市場から姿を消しつつある〈スミス〉。先日の買い付けでも、ほぼコレクターからしか良質なものは入手することができず、特に博物館級の希少モデルは高い人気誇るとともに、2度と手に入らないリアルな「一点物」です。

DSC08578_20190919050221d99.jpg 

デラックス、アストラル、インペリアル、そして初期のモデルと、非常に多くのバリエーションを持つスミスの腕時計。特にこちらにご紹介するものは、金無垢のボディにスクリューバック式の防水構造を備えた、肉厚でタフ、それでいて上品な「デラックス・アクアタイト」。俗にいう、ヒラリー・モデルです。エベレスト人類初登頂を達成したエドモンド・ヒラリー卿が身につけていたスミスは、これとほぼ同等のスペックを持っています。

DSC08608_20190919050226d84.jpg 

続いて、当時英国市場でのみ流通していた特別な腕時計を。

ロレックス、チュードル、ロンジンといった、現在も続く世界的な名門ブランド。あるいはまた、英国に存在していたローカルのジュエラーや時計メーカー。これらがともにユニークな英国市場向けウォッチというジャンルを共有していたことはあまり知られていませんが、英国時計の魅力を知る上で絶対に外せないテーマのひとつです。

例えば、ワールドワイドな名門ブランドが英国の地場の高品質はウォッチケースメーカーの製品を好んで使用したり、あるいはパテック・フィリップ等の超名門が採用するウォッチケースメーカーの製品を採用する地元の宝石商が手がける腕時計、といった具合に、ブランドの知名度にかかわらずハイクオリティなアイテムが揃うのが英国時計の大きな魅力です。

ちなみにロレックスやチュードルは、実はもともと英国の企業だったことはそれほど有名ではない事実。

DSC08575_201909190502191dc.jpg 

こちらは英国・ロンドンにかつて存在した老舗ジュエラー〈ブラヴィントンズ〉の腕時計で、気密性の高い防水製造で知られる〈フランソワ・ボーゲル〉社製ケースを採用したモデル。同社の手がける防水ケースは、雲上ブランド〈パテック・フィリップ〉にも数多く供給されたことで知られています。

DSC08578_20190919050221d99.jpg 

この腕時計の特徴は、特に大ぶりサイズのボディ。通常フランソワ・ボーゲル製のケースは28mmと小ぶりなものが多い中、こちらは33mmというパテック・フィリップの供給されたものと同程度のサイズとなる貴重な一本です。ローカルブランドながら、特にブラヴィントンズの腕時計はクオリティの高さに定評があり、文字盤の仕上げやデザイン製など、一級ブランドのそれと全く遜色ないばかりか、それを上回るハイエンドな仕上がりです。

DSC08613.jpg 

続いては、黒文字盤の腕時計。ミリタリーウォッチに多用される黒文字盤は、その無骨で力強い雰囲気が高い希少性とも相まって非常に人気のあるジャンルです。その中でも特に古い年代のものに見られるブラックミラーダイヤルと呼ばれる黒文字盤は、「下地出し」高度な製法で作られたハイクオリティな文字盤としても知られています。

下地出しとは、まず下地となるゴールド等の文字盤に特殊なコーティングインクでインデックスを描き、その上にブラックの塗装を施します。最後にコーティングだけを専用の溶剤で落とすと下地のゴールドがインデックスとして描き出されるという、非常に手の込んだ製法です。漆黒の文字盤にインデックスがくっきりと光を受けて浮かび上がる独特の美しい文字盤を永く保つことができます。多少暗かろうと視認性を損なわない利便性に加え、高級感を兼ね備えた用の美が魅力的です。

ちなみに、実は元々このブラックミラーダイヤルはドレスウォッチに使用されていたため、夜光塗料を用いない下地出しのものは、ミリタリーでもどこかドレッシーな雰囲気を放ちます。

DSC08543.jpg 

DSC08555.jpg

こちらは夜光塗料を用いたミリタリーモデル。1940年代にドイツ空軍パイロット用に作られたと思われるもので、ブラックミラーダイヤルとともにコインエッジベゼルを持つボディが男らしい印象を際立たせます。

DSC08618_2019091905022941f.jpg 

次にご紹介するのは、特にヴィンテージウォッチ市場で非常に高い人気を誇り、高騰が続いているジャンルです。腕時計のケース(ボディ)のデザインは様々ありますが、ベゼル(文字盤の周りの枠部分)がフラットな階段状になっているものを「ステップドベゼル」もしくは「ステップドケース」と呼びます。

ただ溝が刻まれているのではなく、フラットなベゼルが階段状になっているというのがポイントで、ラウンドケースの流線形と角張ったベゼルの融合が独特の力強いフォルムを生み出しています。

DSC08633.jpg 

こちらはステップドケースの代表格として知られる〈ロンジン〉の腕時計。ややワイドなステップが重厚感を際立たせています。ロンジンのステップドケースは特に高騰が激しいアイテムで、特にケースサイズの大きなものだと近年では200万円近い値で取引されています。

DSC08570_20190919050218dc4.jpg 

DSC08567.jpg 

最後に、個人的に偏愛の強いブランド〈ミドー〉の腕時計をご紹介します。耐衝撃性、防水性、耐磁性を備えた腕時計として1930年代にリリースされたのが、代表機「マルチフォート」。現代でも使い勝手の良い機能性を持つとともに、特筆に値するのがその文字盤デザインの豊富なバリエーションです。

DSC08656.jpg 

価格もヴィンテージウォッチの中では比較的控えめで、特に初めてヴィンテージを選ぶ方にとっては選択肢の最右翼に常に並ぶブランドと言えます。やや小ぶりながら厚みのあるボディも同社の特徴で、女性の方もボーイズサイズとして着用することもできるため、お二人のシェアウォッチとしてもオススメです。

DSC08529.jpg 

当日はこれらの腕時計を含む約60本のヴィンテージウォッチが店頭に並びます。この機会に、是非その世界観に触れてみてください。お待ちしております。

ーーーーーーー

※「お土産」
1940年代に作られたヴィンテージのユニオンジャック・フラッグ。すべてリネン製という日本では入手困難な貴重品です。

DSC08682.jpg 

DSC08675_20190919050236b5e.jpg    DSC08672.jpg 

今回のイベント開催中に店頭でスミスのヴィンテージウォッチをご購入の方に
こちらのフラッグをプレゼントします!!

数に限りがございますのでお早めに☆

それでは土曜日からの3日間、皆様のご来店をおまちしております。

( 銀座店 鳥海 )