【CELINE】セリーヌ トートバッグ カラーリング 再塗装

【CELINE】セリーヌ トートバッグ カラーリング 再塗装

Jun 05, 2025

雨が続くこの時期、どうしても気分がどんよりしがちですよね。

そんな中、最近の自分をふり返ってみると——

腕時計のベルトを明るいナイロン製に替えていたり、

ゴールドフレームのメガネの出番が増えていたり、柄シャツを選ぶ日が続いていたり。

無意識のうちに、身につけるものから気分を持ち上げようとしていたみたいです。

 

さて、ここからは本題。

今日はバッグのカラーリング作業のご紹介です。

 

どんよりした空模様の時こそ、身にまとう色で気持ちを晴らしたいところ。

そんなとき、思い浮かぶ“爽やかな色”といえば… やっぱり白ですよね?

今回は、セリーヌの白いトートバッグのご依頼をいただきました。

(※写真では少しベージュっぽく見えますが、実物は白です)

先ずはバッグの状態を確認。

近くで見ると、全体に色剥げが目立ちます。

前面・背面

底面や四隅  

そして、一番手に触れるハンドル部分

擦れてしまった箇所は下地の色が見えてしまい、使用感が前面に出てしまっていました。

このように広範囲に色剥げが見られる場合は、部分的な補修ではなく、

全体を再塗装する方向で作業を進めます。

 

仕上がりをお見せするの前に、「色剥げ」と表現した理由について少しだけお話を。

革の着色方法には大きく分けて「染料仕上げ」と「顔料仕上げ」の2種類があります。

  • 染料:革に染み込ませて着色

  • 顔料:革の表面に塗膜を作って色をのせる

今回のバッグは「顔料仕上げ」の白革。

つまり、表面の顔料が擦れて剥がれ、下地が見えている状態。

だから「色抜け」ではなく「色剥げ」なんです。

 

前置きが長くなりました。

仕上がりはこちら。

前面・背面の目立つ色剥げも、しっかりカバー。

底面、角は擦れに強いようにやや厚めに塗装。

ハンドル部分は、塗りすぎると逆に剥がれやすくなるため、薄く丁寧に。

下地はしっかり隠れています。

全体的にバランスよく、爽やかな白に復活しました。

これで梅雨時でも、気持ちよくお出かけできそうですね。

ユニオンワークスでは靴の修理はもちろん、バッグや革小物のカラーリング・補修も承っています。

お気軽にご相談ください。

最後までお付き合いいただき有り難うございました。

 

横浜店 山田