なにかと靴を脱ぎ履きするシチュエーションが多い日本。

革靴は紐を解きシューホーンを使用して履くのが理想ですが、

お客様を待たせられない、面倒くさい等の理由からついつい紐を解かずに

指を引っ掛けて履く方も少なくないのではないでしょうか。

その履き方は靴への負担が大きく

続けているとそのうちトップラインが裂けてしまいます。

今回お修理する靴はそのケース。

無理やり足を入れる負荷に耐えられずバックステイが裂け、

縫い割りのステッチも解れている状態でした。

今回はステッチの補修とバックステイを新しく作っていきます。

まずはアッパーとライニングを縫っているステッチを解き

オリジナルのバッグステイを外します。

次に解れたステッチを手縫いで縫っていきます。

縫いが完了したらアッパーに近い革を選んでバッグステイのパーツを作成し

元どおりに縫いをかければ完成。

かなり色味の近い革があったので違和感なく仕上がりました。

バックステイの中に補強材を仕込んであるので以前より強度も上がっています。

今回は比較的直しやすい状態でのご依頼でしたが、

履き口だけでなく芯材までダメージが及んでいる場合は元に戻せません。

しっかり紐は解き、シューホーンを携帯することをお勧めします。

もしもダメージが出てきたら早めに修理にお持ち込みください。

可能な限り違和感のないよう仕上げます♪

ありがとうございました。

横浜店　シン