オールデンの定番モデルの１つである”タンカーブーツ”

第２次世界大戦中に開発されたミリタリーラストが採用されたモデルです。

ミリタリーラストは実際にアメリカ軍兵士用に支給されていた”軍モノ”ですが、終戦後からはボーイズ用として採用され、80年代以降は倉庫で眠っていたとのこと。

それを94年、ラコタハウスさんの強い要望によって復活を遂げたそうです。

いいですね〜実際に軍用として使われていた背景にグッときます。。。

タンカーブーツのの代名詞であるノルウィージャンモックトゥ。

英国モノとは違ったALDENらしい手縫いの雰囲気がありますね。

またタンカーブーツといえばソールはプランテンションソール。

クレープソールの爪先部がレザーとなっている特徴的なソールでして

生ゴム特有のクッション性、グリップ力に加えてレザーソールの蹴り出しを感併せ持つ快適な履き心地が魅力です。

そんなプランテーションソールですが、保管状況によって生ゴム部分が著しく劣化が進むのが難点。

カチカチに硬くなったり、反対にベタベタに柔らかくなったり。

今回は後者の方で脆くなった爪先部分が蹴り出しの負荷に耐えられず、崩壊している様子です。

また、少々ベタつきがあることから、ソールに糸くずや埃が付着してしまっています。

爪先のレザー部分も痛んでいますのでオールソールをすることに。

お客様のご要望は

「雰囲気は極力オリジナルのまま、グリップの良いラバーソールにしたい」

とのこと。

様々なソールを見て吟味した結果Vibram430ソールを使用することになりました。

430はクレープ程ではありませんが厚みもあり、パターンが内側に控えていますので横からの見栄えはフラットですがグリッップが効きます。

それでは仕上がりを。

パターンが内に控えていることからアウトステッチが切れにくいのも秀逸なポイントです。

ヒール周りもピシッと仕上がりました。

Before

After

ややボリュームが控えめになりましたが、雰囲気はそのままに耐久性とグリップ力が上がったのではないでしょうか。

劣化の心配もありませんからガシガシお履きいただけます。

具体的に「このソールにしたい！」というのがなくても

”現状のソールのココが気になる” “もう少しこうなればな〜”

という不満点や要望をお気軽にご相談ください。

できる限りイメージに沿うようご提案させていただきます。

ありがとうございました。

横浜店　シン