前回のブログに続きまして、今回もトップラインのお修理です。
今回お持込いただいたお靴はこちら。

Church’sのセミブローブダービー。

ソックシートの都市数は4ですが

サイドの印字が旧タイプで73ラストですので、旧チャーチからの移行期の個体かと思います。
表題にもなっている修理箇所のトップラインの状態はこちら


左足は深く裂け

右足はステッチより上が欠けてしまっています。
写真を撮り忘れましたが、カウンターライニングにもダメージが見られましたので
トップライン補修とカウンターライニングの修理をしていきます。

まずはトップライン補修をするためにステッチを解いてライニングを剥がします。

続いて比較的近い革を巻いていきます。

この際、欠けている部分は補強材を使ってガイドを作るのがポイント。

革を巻いたら縦に走るステッチをかけます。
このままですと巻いた革が目立ちますので着色して馴染ませます。

アッパーがブックバインダーカーフですのでどうしても質感が異なりますが
なかなか馴染んだのではないでしょうか。

履き口の補修が完了したらカウンラーライニングの修理をし、最後に磨けば完成。





寄りで見ると直した感がありますが、引きで見れば気にならない程度かと思います。
強度も上がっていますので、安心して履いていただけます。
脱ぎ履きの多い日本ではついつい横着して履き口を傷めがちです。
携帯用のシューホーンを持っていますとサッと取り出せますので1本持っておくことをオススメします。
UNION WORKS Original / Shoe Horn / SS
似たような症状のお靴がありましたら、是非ご相談ください。
ありがとうございました。
横浜店 シン




