GUIDI のファスナー交換

GUIDI のファスナー交換

Jul 29, 2019

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GUIDIの定番、バックジップブーツ☆

甲から足首にかけての皺が特徴的、アルチザン系ブランドの代表的ブーツですね☆

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左足のジップが破れていて、右ももうすぐ破れそうな状態。

テープの破れは修理できませんので、ジップ丸ごと交換になります。

この時期のGUIDIはジップのテープ部分がコットンで出来ている為、強度が弱く破れやすい傾向にあります。

GUIDIはタンブラーダイというかなり特殊な染色方法で、タンブラー(浴槽)で完成した靴を丸ごと染めています。

特徴は糸や内側まで丸ごと染まる事、ジップのテープがナイロンだといい感じに染まらない為にコットンのテープなんだと思います。

コットンのテープは雰囲気があってよかったのですが、最近のGUIDIは最初から色のついたナイロンテープのファスナーを使っているものも有るようです。

強度をとるか雰囲気をとるか、悩ましいところですね★★★

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ジップの持ち手はGUIDIオリジナル、かっこいい!

スライダーは問題なさそうなので、今回はそのまま移植し使用します☆

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先ずは革を傷つけないように一目一目ステッチをほどいてジップを外します。

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元々のジップを外したら新しいジップを準備、メーター買いしてあるジップをちょうどいい長さにカット。

YKKの高級ラインのエクセラジップ、テープがナイロンなこと以外は元々ついているジップと同じです☆

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GUIDIのジップは上止めと下止めのあるタイプ、エレメント(務歯)を喰い切りで一つずつ取ります。

ここで完全にジップの長さが決まります、エレメントを取りすぎたら短かすぎになり、最初からやり直しになってしまうので注意!

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左2つが上止めで右のX型が下止め、これもGUIDIと一緒のパーツ☆

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エレメントをとり終わったら下止めだけを取り付けます。

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ここからがGUIDIならではの作業、テープの染め。

染料を調合して、緑っぽい微妙な色を作ります。

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色が出来たらテープに塗って染めます。

左(上)に重ねて置いたのがもともとのジップ、ほとんど同じ色になりました☆

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染めた後はスライダーを通して上止めを取り付け、これで新しいジップの完成です☆

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ジップのテープ部分に持ち出しを接着。

持ち出しはジップが直接足に当たらないようについている革のパーツです。

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ジップとアッパーをボンドで仮止め。

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一回目のミシン(内側のライン)はライニングは剥がしたまま、アッパーとジップ(+持ち出し)を縫います。

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縫い終わったら、ライニングを接着。

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2回目のミシン(外側のライン)でライニングごと縫って、完成です☆

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テープの色はほぼ完ぺきに再現できました、雰囲気が崩れることなくいい感じです☆

ナイロンで強度的にもかなり上がっています、これでそう簡単に破れる事は無いでしょう☆

オリジナルの持ち手が使えるのはうれしいですね☆

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・ジップ交換 片足¥6,480~ 
※長さによって変動します、今回の長さですと片足¥8,640でした。

・エスセラジップ使用 +¥1,080

・テープ染め +¥1,080

・納期 2~3週間



 忙しくて店舗にご来店いただけない方も多いかと思います。 

工場に直接靴を送っていただいてのお修理も大歓迎です。


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ありがとうございました☆

工場 森田