
【サイズ調整】Insole Adjustment ~新材料~
【サイズ調整】Insole Adjustment ~新材料~
May 20, 2025
今回は、
ご依頼の多い修理“サイズ調整”について、材料のアップデートのご紹介です。
まずはサイズ調整について簡単に。
弊社のサイズ調整は、緩みを感じる靴に対してインソールを作製し、底上げすることでフィット感をアップさせる狙いがあります。
弊社サイズ調整の主なメリットは、
・枚数でサイズ感を調整できる
・再調整が可能
・見た目が変わらず仕上がる
修理受付の際にサンプルを入れ試し履きをしていただき、作製するインソールの厚みを決めていきます。
サンプルはこのように全敷きのものと半敷きのものがありますのでそれらを組み合わせることで自分好みのフィット感に調整していきます。
また完成後にしっかりと使っていただくと、少し物足りなかったりタイトにし過ぎたりと感じる場合があります。
そういった場合でもサイズの再調整が可能ですのでご安心ください。
そして見た目を変えることなく仕上げられます。
インソールのトップに革を使用することで、オリジナルの雰囲気を損なわずに作製することが出来ます。
このトップに使用する革の材料が今回のアップデートポイント。
今まではオリジナルの中底にかなり質感が近い革を使用していましたが、
その分ハリコシが強く馴染むまでに時間が必要でした。
対して新しい材料はとても柔らかいものを採用しました。
〈旧材料〉
〈新材料〉
ご覧の通り、
履き始めから硬さを感じることなく使用していただけるかと思います。
もちろん足触りも問題ありません。
それでは早速、新材料を使ってサイズ調整を行った靴を見ていきましょう。
調整を行うのはこちらのチャーチ。
履き始めはちょうど良かったそうですが使用の変化で緩みが。
サンプルで試した結果、半敷きを2枚入れることになりました。
トップには新材料の革を。
重ねる場合は硬さや重さが出ないようフェルト材を使用します。
中底の形をトレースしカット、
段差を感じないようにエンドを漉きます。
あとはオリジナルのソックシートを接着し、靴にセットすれば完成です。
〈Before〉
〈After〉
いかがでしょう。
違和感なく仕上がったのではないでしょうか。
これで靴を脱ぐシーンでも気にすることなく使っていただけるかと思います。
今回はサイズ調整の新材料のご紹介をさせていただきました。
サイズ選びを間違えた、使用の変化で緩みがでてきた。
理由は様々かと思いますがフィット感を高めたいという方はぜひご相談下さい。
過去にサイズ調整をして硬いなと感じている靴、
新しい材料を試してみるのもアリかもしれません。
ありがとうございました。