本日はバッグの補修に関してです。
お預かりしたのはこちら【WILD SWANS】
まだ使用期間も短く、比較的綺麗な状態です。
しかしよく見てみると、サイドに配置されているパイピングの角が擦れて破れています。
その他3箇所も同様に破れや、

破れてはいないが時間の問題だと思われる箇所もあります。
やはり角は消耗が早い様です。
4つ角全て補修していきます。
パイピング丸ごと交換も可能ですが、角以外は問題ないですしなるべくオリジナルを残したいので
部分的に補修することにしました。
先ずはトップラインのパイピングを外していきます。
さすがメイドインジャパン。
パイピングのステッチだけでトップラインを止めているのではなく、まず表革と裏地を2回縫ってからパイピングで蓋をしていました。
トップラインだけでぐるっと3本。
手間がかかっています。
パイピングを外し、その他のステッチも解き終えたら。
いよいよ目的の補修箇所に着手。
破れ箇所を本体から外し、薄く漉いた革で上から覆います。
サイドはなだらかになる様に助走をとり先端が0ミリを目指し漉いておきます。
これをやるやらないで仕上がった後の見え方が全然違ってきます。
薄く漉いた革を貼る際も一工夫。
元々シボ革が採用されていますので、新しく当てた革もシボ感を残す為に極力引っ張らないようにして貼っています。
本来は引っ張りながら貼ったほうがその他の工程が進めやすいのですが、ここは見た目優先で頑張ります。
革を貼り終えたら元穴を利用し、本体に縫い留めます。
その他3箇所も同様に革をあて、本体に縫い留めていきます。
その後トップラインのステッチを掛け直し、パイピングも縫い直したら完成です。
仕上がりはこちら。


見た目にも拘って仕上げました。
だいぶ馴染んでいるのではないでしょうか。
ユニオンワークスでは靴の修理は勿論、鞄、革小物の修理も承っております。
是非一度ご相談下さい。
最後までお読みいただき有難うございました。
ユニオンワークス横浜 山田







