今回はソールではなくライニングのお修理をご紹介。
ライニングとは洋服でいえば裏地、靴の内側になります。
ぴったりのサイズで履いている靴の場合傷みにくいのですが、特に大きいサイズの靴を履いている場合に傷みやすい傾向があると思います。
ライニングの中でも特に傷みやすい場所が、踵(ヒールカウンター)と小指の当たる部分。
まずはカウンターライニングのご紹介
どちらの靴もヒールカウンターのライニングに穴が開いてしまっています。
このまま履き続けると、穴がどんどん進行していって踵の芯が壊れてしまう危険があります。
ほとんどの革靴のかかとには月形芯というものが入っていて、靴の形状の保持と足を安定させる重要なパーツになります。
(革靴を触ってみると、つま先とかかとだけが他と比べて固くなっていますが、踵には月形芯、つま先には先芯が入っているためです。)
もちろんこのままですと足あたりが悪く、靴擦れの原因にもなります。
ライニングはソールのように交換することができないパーツになりますので、傷んだ部分の上から革を貼りつけて隠すようなお修理になります。
こちらがお修理後、穴が隠れるように革を大きく貼って履き口の一番上(トップライン)で縫い留めます。
カウンターは脱ぎ履きの時に激しく足とこすれる部分ですが、トップラインで縫い留めてあるので剥がれる心配はありません☆
黄色っぽいライニングには黄色っぽい革で☆
濃茶のライニングには濃茶の革★
傷みの範囲に合わせて大きく貼る場合もあります。
さて、次は小指の部分です。
ここは踵と違ってのぞきこまないと見えない部分ですので気づきにくいと思いますが、結構な確率で穴が開いているんです。
(小指部分に多い症状ですが、もちろん親指部分にも起こります。)
ここは写真撮るのに苦労しました、(笑)
苦労した割にはわかりにくいと思いますが、写真の大体真ん中あたりに穴が確認できると思います。
こちらは右足です、こっちのほうがわかりやすいですね。
大体このような感じで穴が開いています。
これもそのまま履き続けると取り返しのつかないことになる可能性があります。
ライニングの外側はもちろんアッパーの革(表側の革)です、アッパーまで穴が開いてしまったら靴が台無しになってしまいますね。
この部分の修理はサイドライニングというメニューになります。
サイドライニングはカウンターのように縫い留めることができないため、穴を塞ぐように丸く加工した革のパッチを接着するだけのお修理になります。
これが革を丸く加工したパッチ、穴の大きさやライニングの色に合わせて作ります。
こちらはパッチの裏面。
外側の色が薄くなって見えますが、包丁で漉(す)いて薄くしてあるためです。
外側だけを漉いて限りなくゼロに近い薄さにすることによって、貼ったパッチと元々のライニングの境目が滑らかになり、はがれにくく、足あたりが自然になります。
こちらがサイドラニングを施した後、豆電球を靴に入れて何とか撮影しました(笑)
この写真の方がわかりやすいですかね(笑)
このようにパッチを貼って穴を塞ぎます。
ソールやアッパーはこまめにチェックして、メンテナンスされる方が多いことでしょう。
たまには靴の中ものぞいてみてください、意外と穴が開いているものなんです。
※特に素足で革靴を履く方はご注意を!
汗が直接ライニングに吸収されるので、靴下をはいている時と比べるとかなりライニングが傷みやすくなります。
暑くなってきましたが、ライニングのためには素足はお勧めできません。
永く履きたい靴であれば、靴下は絶対履いたほうが良いと思います☆
カウンターライニング (両足) : ¥3,000~
サイドライニング (一ヶ所) : ¥750~
※税抜価格
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